きぬきぬ

私、君、彼、彼女のきぬきぬのレビュー・感想・評価

私、君、彼、彼女(1974年製作の映画)
3.8
カイエ・デュ・シネマ週間での邦題は「私、あなた、彼、彼女」
やはり綿密は構図と光彩が秀逸に美しい。窓ガラスや鏡に写し出される‘私’の姿。‘私’は自分自身をも赤裸々に見つめている。
甘いものが苦手だから、砂糖があんな風に食べれるものなのか理解不能なんだけど(笑) 床に散らばる出さない手紙に、衝動的に待つことをやめた‘私’のお腹が空いたからという行動理由は奔放で良いな。
‘あなた’=‘彼女’と認識してるんだが、‘彼女’の元へ向かう為ヒッチハイクしたトラッカーの‘彼’が語る家庭の事情や浮気の話から、この作品を撮った時のアケルマンはまだ20代前半で、結婚や家庭生活に囚われることを危惧している感じがする。‘彼’との関わりも行きずりだから良いのだ。
‘彼女’との性的交わりでさえ、ひとときの熱情。
‘私’は思うがまま、あるがままなんだな。
きぬきぬ

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