ぜのぷ

シン・エヴァンゲリオン劇場版のぜのぷのネタバレレビュー・内容・結末

-

このレビューはネタバレを含みます

正直今回も完結しないのではないかぐらいのテンション(実際にそうなるかどうかというより心構え的な意味で)で臨んだのだけどSFとしてもメタフィクションとしても完全に終わらせに来た。
改めて語られたラストは今までの伏線を回収しつつもある意味大団円的な終わり方で、明確にケリをつけると陳腐になるのではないかという懸念もあったし実際今回今まで以上に深く語られたゲンドウの内面も予想を大きく外れるものではなく、ある意味ありきたりのものだったかもしれないが、これを描けるようになるまで27年かかったと思うと感慨深いものがある。
またメタ的な展開についても旧エヴァを踏襲しつつも、より前向きな形でまとまっており今なら違和感なく受け止めることができる(逆に言えばテレビ版や旧劇場版でこのラストが提示されてたとしても同じ様な受け止め方をすることはなかったんじゃないかという気がする)
一言で言ってしまえば古オタクの思い出補正みたいな部分も大いにあるし、作中内のキャラクターだけでなく、キャストにとっても、また観客にとってももはや同窓会のような趣のあるこの作品を、ここまで新要素を盛り込みつつも愛のある形にまとめられたことに拍手を贈りたい。
止まっていた時計の針がようやく動き出した、そう感じたときにはさすがに涙を抑えきれなかった。
ありがとう、すべてのエヴァンゲリオン。
ぜのぷ

ぜのぷ