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シン・エヴァンゲリオン劇場版の仮のネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

■全体の感想
前評判からの想像以上に綺麗に終わっていた。良い意味で期待を裏切られた。

■登場人物の関係性毎の感想
・マリとシンジ
マリが好きな私にとってはこの上ない展開。しかし、まさかマリとシンジがくっつくとは、というのが正直な所。マリは当初別の意図でシンジを気にかけていて、次第に情が移ったのだろうか。好奇心だろうか。それとも「姫と結ばれないワンコ君は自分が迎えに行く」と自分の役割を決めたのだろうか。(最後が一番しっくりくる)

・アスカとシンジ
互いに成長が伺えた。しかし、くっつかなくて良かったと思う。二人とも情緒不安定なので、バランスが悪い。

・綾波(そっくりさん)とシンジ
シンジは綾波の献身的な態度でやっと心を開いたが、綾波の寿命が持たなかった。切なかった。シンジは綾波に「みんな碇くんのことが好きだから」と言われた後、露骨に機嫌が良くなっていた。

・綾波(初号機内)とシンジ
再開できて良かった。しかし、綾波はなぜ髪が伸びていた?生きていれば年月的に伸びるだろうが。シンジのイメージなのか、綾波が人であることを表しているのか。(アスカも髪だけは伸びると言っていて、マリに人である証と言われていたし)

・相原ケンスケとアスカ
アスカの「ケンケン」呼びはびっくりした。しかし、ケンスケは「式波」。マリとシンジもだけど、「片方大人で片方子供」という組み合わせなので、「両方子供」よりバランスが良いと感じた。

・ミサトとシンジ
シンジに何もさせたくなかったのは心配と責任感からだと分かり、安心した。毅然とした態度の裏では、シンジやアスカを誰よりも気にかけていたことも分かって、エヴァパイロット達の母親だと感じた。初号機に乗ろうとするシンジを庇うシーンは、ずるかった。(良い意味で)

・ゲンドウとシンジ
母親を取り合う関係性が抑えられていて、後味が悪くならなかった。ゲンドウがシンジにとって乗り越えるべき存在というより、向き合うべき存在に見えた。ゲンドウの方が人格をこじらせたままおじさんになっている分、可哀想な人に見えた。余談だけど初号機と13号機のタイマンはビジュアル的に楽しかった。(あと何度もぶつかり合うのが、ベタで笑えた)

・カヲルとシンジ
カヲルはシンジの理想のペルソナだと思っていた。ゲンドウの理想のペルソナ(理想の父親像)という発想は無かった。しかし、理想の父親像と言われると、思い当たる点がありすぎる(ピアノを教えたり、甘やかしたり、成長を促したり)。余談、カヲルがゲンドウの理想のペルソナだとしたら、いつからだろう。カヲルが生命の書に名を連ねる人間を自由に選べる立場で、シンジを選んでいたのだとしたら、最初からゲンドウの理想のペルソナだった?(最初からの場合、TVシリーズで未熟だったのは、人格が芽生え立てだったから?)それとも、存在としてはあくまでアダムの魂を持つ使徒タブリスで、役割がゲンドウの理想のペルソナ?(これはしっくりくる)
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