野良鹿

シン・エヴァンゲリオン劇場版の野良鹿のレビュー・感想・評価

4.5
20210414 映画館
この映画を正確に評価することは私にはできない。エヴァシリーズを完結させたこと、そしてこの最期にしたことに対して、最大限の賞賛を無条件に贈りたい。
私は人間讃歌が好きだ。TV版ではシンジの視点で自らを許すことができたけどゲンドウには触れられなかった。今作ではゲンドウからの視点までを含めて、自分を許し、世界も周りの人たちも許せるようになったのではないか。それぞれの登場人物の支えになる人物がすべて安野モヨコさんに見えてくる。登場人物それぞれが庵野監督であるように見えるからでもあるような気がする(傲慢で勝手な見方ですみません庵野さん)。
ラストシーンを「アニメを見てないで現実を見ろ」と受け取る人もいるようだ。旧劇の実写シーンはそういうメッセージだったろうけど、今作ではアイデンティティや自分の居場所(第三村や登場人物にとっての誰か相手)の大切さ、意味を表現するものと感じた。
序のテーマ曲『Beautiful world』はゲンドウに当て書きしたような歌詞だったんだなと思った。欅坂46『二人セゾン』、乃木坂46『君の名は希望』もゲンドウっぽいと思った。
野良鹿

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