稀代のシンガーであり、公民権運動を引っ張ったニーナ・シモンの生涯を、彼女本人や家族、友人たちのインタビューと当時の映像から映し出したドキュメンタリー。
彼女は幼少期から差別されながらも、黒人というアイデンティティに誇りを持ち続けた。
シンガーとして成功してはいるものの、自分の存在価値を模索し、葛藤し、孤独と怒りを感じながら、社会や自分自身と向き合おうとする。
不器用に烈しく時代を生きた彼女の姿には胸が震える。
『サマー・オブ・ソウル』でのパフォーマンス映像が素晴らしかったニーナ・シモン。
彼女の陰陽が生々しく語られ、なんとも言えない気持ちになる。