ひろくん

あまくない砂糖の話のひろくんのレビュー・感想・評価

あまくない砂糖の話(2015年製作の映画)
4.2
精製された砂糖をまったく摂取していないカンバーバッチの物まね芸人みたいな顔の監督が一日ティースプーン40杯分の砂糖を2か月摂取し続けたらという実験ドキュメンタリー映画です。ティースプーン40杯/日というのは一般の人が一日に摂取する平均らしいんですが、画で見るとすごいですね。ちょっと気持ち悪くなりました。かく言う自分もここ3年ぐらい500のコーラを一日3本超飲み続ける生活を送っているので他人事じゃないんですが、監督の体調が日に日に悪化していく(精神面の症状はオーバー気味だったが)様子はなんか今の自分に通ずるような気分で生活習慣を改めようと思いました。
驚きだったというか、そういうことを言いたいんだなと思ったのが、ごく一般のスーパーで購入した商品だけでその摂取量が簡単にオーバーしてしまうという描写。摂取する実験なのに食事制限をしだす始末。特にアメリカに到着して空港でスムージーを買ったら一杯にティースプーン20杯分の砂糖が入っているとか、まあ、そりゃ太るわなと。
肥満や心臓病、生活習慣病が社会問題の現代で、企業がいかにして砂糖の摂取を促進しているか、利益追求の陰でどれだけの人間の健康が侵害されているか、どれだけの人間が砂糖中毒に陥っているか、そういった側面が強く押し出された映画だったんですが、演出がやたらポップで画的にもまったく飽きずに見れましたし、砂糖の歴史から種類、かくかくしかじかだから病気になるんです、かくかくしかじかだから中毒になるんですみたいな、なんかめっちゃわかりやすく説明してくれてとにかくめっちゃ勉強した気になれます(実際勉強になる)。
あと、カメオでオーストラリア出身の大物ヒュー・ジャックマンが出てて笑います。
観賞し終わって劇場のエレベーターの中でコーラをプシュッとやったら同じの観てたおばさんが「信じられない...!今のちゃんと観てた?!」とか言って説教されたんですけど、いや、観てましたし、それでも、やっぱりコーラはうまい。蛇口から出ればいいのに。
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