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あまくない砂糖の話のmのレビュー・感想・評価

あまくない砂糖の話(2015年製作の映画)
3.9
食生活

あらすじ
ナッツや野菜、果物などを主とし、砂糖をとらないナチュラルな食生活を送る主人公が、オーストラリアの砂糖の平均摂取量であるティースプーン40杯を摂取する生活を2ヶ月間送るドキュメンタリー映画。
お菓子やアイスは食べずに、シリアルやヨーグルト、スムージーなど比較的に健康と言われるものから砂糖を摂取し、適度な運動も行うことがルール。

感想
砂糖の概念が変わる。製菓学生的には泣きそうになった。オーストラリアの砂糖の一日平均摂取量はティースプーン40杯分で160g、日本は、69gでティースプーン17杯分くらい。調べてちょっと安心した。ちなみに推奨量は25g。笑うしかない

もともと砂糖を摂らない生活をしていた主人公が2ヶ月で体型、表情、精神状態、気力、体のあらゆる数値がひどくなっていて、心底ひやっとした。人類はもう砂糖漬けになっている。体型や体の数値よりも、気力や精神状態に影響が多く出ていることに恐ろしく思う。砂糖を断つことで頭がクリアになるとか。マウスはニコチンよりも砂糖に執着するとか。

アメリカの貧民地帯の子供たちは、マウンテンデュー(コーラみたいなやつたぶん)を2ー3歳で飲み始め、1日に10杯とか飲むらしい。母親が哺乳瓶にいれてくれるとか。17歳の少年は、感染症に侵されてるため、麻酔がろくに効かない中、総入れ歯になって、痛い思いをしても術後にはマウンテンデューをまだ飲み続けると言う。砂糖の依存性ももちろん問題だけど、それ以前に貧困や教育の機会など根本的な問題があると感じる。

素晴らしい健康的な食生活は、時間やお金などのある程度の余裕がないとかなわないから、私も不健康的だと思いながらもファーストフード店で食事をし、時間がないからソイジョイとか飲むヨーグルトなんかでお腹を満たす。私の家はまあまあ健康的な食事をするほうで、その家でまあまあ適切な食教育を受けたはずの私でもこの生活を毎日ではないにしろしてるわけでそれは悲しい現実なのかもしれない。全部は変えることはできないし、そもそも来年からパティシエになるし、なんなら食業界に加担するわけだけど、だからこそ変えれるところは変えていきたいと心から思いました。
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