「『女優と関係を持つと、目が曇る』とベルイマンは言っていた。彼は潔癖だったのだろう。」 いやいやいや。
『ひなぎく』×ラスメイヤーみたいな感じを想像してたが、全く違った。
割とごちゃっとした印象の本作だが、主人公レナのプロット上の軌跡も同様で、
政治ドキュメンタリーに出演が決まる→政治に関心を抱くようになる→好きな人ができる→彼は既婚者だった→政治もわからなければ、恋も上手くいかない→謎のヒッピー風修行...といった具合に、当時の若者のひとつの類型が見られる。
政治の季節、ヒッピームーブメントと言われるような時期の只中には本当にこんな感じの人いたんじゃないかと思わされる。
ただ面白いかと言われると別にそうでもなかった。
スウェーデンは『ブラックパワーミックステープ』が発掘されるなど、当時からアメリカの公民権運動に強い関心を寄せていたようだが、さすがにMLKをあんな感じで登場させるのはちょっとキツいのでは。