マイケル・ケイン、モーガン・フリーマン、アラン・アーキンの3人が一堂に会すというだけで必見の本作。3人が馴染みのダイナーでテーブルを囲んで座っているだけで、何とも言えずかっこいい。最初から最後までテンポ良く、軽いタッチで描かれながらも、時にホロリとさせられるような良作だった。主人公達の行動は決して褒められるものではないかもしれないが、これまで地道に頑張ってきた人達を讃える内容は痛快ですらあった。
年を取っても人生を諦めない、というテーマを軽妙に表している"Going in Style"という原題は秀逸だし、そのイメージを活かしたタイトルバックやエンドロール、音楽の入れ方もとてもかっこいいのだが、邦題がそのイメージを台無しにしているのが残念。
余談だが、本作を観るために待っていた映画館のロビーで、大声でネタバレを話す集団がいて、耳に入って来た内容でこの作品のことだとわかってしまった。あるクライマックスのシーンに差し掛かったら、このことを言っているのだとすぐわかり、本来なら最大のカタルシスが得られるシーンが楽しめなかった。真の映画好きなら絶対にしないことだと思うので、運が悪かったと思うしかない。
