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ベストセラー 編集者パーキンズに捧ぐのtakeのレビュー・感想・評価

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削除、削除、削除。赤線だらけの原稿に、エッセンスのつまった文だけが残る。
だけどそれは、本当に作者が伝えたかったことなのか。改善ではなくて、改悪かもしれない。
逆に作者は、綺麗な編集なくては立派な話を書き上げることはできないのかもしれない。
こういうアンビバレンスの中で、傑作が生まれるんだろう。

時折ぽろっと溢れでる、現実の人間の感情を浅く見た残酷な言葉。アリーンのあれは演技だからーーー。理解しているのに、共感できないトムは、自分の感情のほとばしるままに、人を傷つけ、そして愛す。だからこそ圧倒的な長編が書けるのだろうし、編者にとっては要らなくとも本人にとっては欠かせない言葉が生まれてくるのだろう。
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