のんchan

裸の幼年時代ののんchanのレビュー・感想・評価

裸の幼年時代(1968年製作の映画)
4.0
モーリス・ピアラ監督44歳での長編デビュー作。
フランソワ・トリュフォーがプロデューサーとして参加しているのが興味深い。

母親に捨てられ里子に出された10歳のフランソワ。中流家庭に引き取られるが、悪さを繰り返すフランソワが手に負えずに手放されてしまう。
次は年老いた夫婦に引き取られるが、相変わらず困った悪戯や盗みなどひっきりなし。
その老夫婦はお互い3度目の再婚で、孫たちも大勢いるがとにかく心優しく子供が好きと言うだけで温かく見守り続けてくれる。
ユーモアのある祖母が亡くなった時、フランソワの心は動揺し涙する。
しかし、街の悪ガキと連んで鉄橋から石を車にぶつけて大事故に。
とうとう少年院送りに。それでも老夫婦は「気持ちは優しい子」と庇ってくれる。
少年院から厚生した手紙が届く...


フランソワ役の少年はイケメンだが孤独感漲る雰囲気が抜群。
ところが少年含め、キャスト全員が素人。そこが演技している風でなくドキュメンタリータッチを醸している。

なんとなくトリュフォーっぽさを感じつつ、ピアラ監督の手腕の見せ所の詰まった好みの作風だった。
のんchan

のんchan