ドナウ

裸の幼年時代のドナウのネタバレレビュー・内容・結末

裸の幼年時代(1968年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

この作品の主人公フランソワは子供にも関わらず人間味はなく驚くほど不気味。子供はペットのように従順ではなく、可愛く無邪気な一面と意地悪で残酷な一面があって、この映画はその邪悪さを執拗なまでに見せつけてくる。描かれるフランソワは表か裏しかなく、その間の喜びや悲しみといった感情はさほど感じられない。家族がどれだけの愛情を注いだとしても彼に伝わることはないでしょう。終始不穏な空気が漂い、施設へ入ったフランソワから届く希望に満ちた手紙でさえ不安感は拭えない。愛情に飢えている訳でも、なにか不満があるようにも見えない子共の恐ろしいまでの底意地の悪さを感じた。
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