Jeffrey

ドント・ブリーズのJeffreyのレビュー・感想・評価

ドント・ブリーズ(2016年製作の映画)
3.5
‪「ドント・ブリーズ」‬
‪冒頭、住宅街の空撮。道路を歩く男、人間を引き摺り、豪邸を狙う3人組の若者、分析、下見、計画実行。盲目の男と犬、大金、侵入、そして息をしたら死ぬ世界へ…本作は日本でも一大ムーブメントを巻き起こした死霊のはらわたのリメイクを手掛けたF.アルバレスが3年後に監督したホラーかつ前作の主人公の名前1人ミア役のJ.レヴィを迎え、

13の選択のD. ミネットも出演した本作は劇場で1回とBD発売時に1回、そしてS.ライミ関連映画を見返してる最中で、この度3回目の鑑賞したが面白い。‬

‪まず、どう見てもインテリでこの様な犯罪をしなさそうな学生フェイスの青年がどう見ても不良で麻薬の売人や凡ゆる犯罪に手を出してそうなドレッドの青年と金髪ギャルという変な掛け合わせがウケる。

それに彼等の敵になるイラク戦争帰りの盲目ジィさんが実は最強だった的な内容も出だしから帰還兵なら盲目になっても気配や戦術はお手の物で、こんな犯罪小童集団に劣るわけもなく…と最初から知れるこの伏線。滑らかなカメラワークや些細な物音、足音をここまで気にした映画も無く、音を出す恐怖の緊張感が半端ないのも良いし、スレスレなすれ違いやドアに南京錠、窓に板を張り付けたり、最早誰1人家から出さない男の振る舞い、

仲間の死体の後始末や金庫の暗証番号を観客と共に見て行くキャラ達の緊迫が伝わり良い。暗闇の演出、四方八方から撃たれる弾丸、5人目の登場人物、狭い排気口的な道を這いずいたり、

ガラス屋根に落下し、割れ転落する演出などやはりシーン毎に中々素晴らしい物がある。息苦しさを強調し観客を襲う盲目の世界。障害者対健常者の闘いと何より神全否定の哀しき復讐者を描いた作品で生存するために欠かせない呼吸を閉ざされた空間が何とも言えない気味の悪さを創り出していてカフカの世界感、二転三転、只管度肝抜かれる。‬

‪物語はお化け町になった通りにある一軒の家に侵入した若者らが恐怖に迎えられる話で、続編が楽しみだ。やる話ってまだ生きてるのかな…兎にも角にも良作‬。
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