このレビューはネタバレを含みます
これをもっと可愛らしく演出したら『ホームアローン』になるよなぁ
一応、主人公ロッキーに感情移入させるため、彼女の家庭環境がかなり劣悪であること、そこから脱出するためにまとまった金が必要であることが示される。
対する老人への同情を防ぐため、老人は地下室で女を監禁しているという事実が明らかになる。
それでもロッキーやアレックスに共感できるかと言われると、それは厳しい。
全体的に伏線の張り方はかなり上手い。
足音で気付かれないように靴を脱ぐが、それが逆に臭いを放ち、強盗犯の人数がバレる。
親に虐待されていたロッキーは、幼い頃車のトランクに何時間も閉じ込められたことがあると語る。この記憶が、犬をトランクに閉じ込めて逃げる作戦と結びつく。
老人が洗濯機の回る音に不快感を示す描写で、彼は音に敏感であることがわかる。そして最後、彼を倒すのは警報音である。
ラスト、空港のテレビで流れるニュースによって、老人がまだ生きていること、ロッキーの存在を証言しなかったことがわかる。なぜ彼女のことを黙っているのか? おそらく老人は、ロッキーのことを諦めていないからだ。
最後、妹を連れて歩くロッキーの後ろ姿が映る。そんな2人を誰かが見ているようなカメラアングルで映画は終わる。
彼女は逃げきれないだろうという含みを持たせた終わり方に見えるけど、今思うと、これは続編を示唆していたのかな。