近藤真弥

クリーピー 偽りの隣人の近藤真弥のレビュー・感想・評価

クリーピー 偽りの隣人(2016年製作の映画)
3.5
実体なき恐怖に支配される人の弱さを浮き彫りにした作品。康子や澪が西野に支配されてしまったのは、感情に敏感だからこそなんじゃないでしょうか。逆に幸一がラストでおこした行動は、幸一が感情に敏感でないからこそできたのだと思います。妻である康子の気持ちもわからない人ですからね...。でも、そんな幸一が西野という恐怖を消し去ったのは、まるで“感情が人の弱さだ”といわれているようで、複雑な気持ちになってしまった。幸一と康子が抱きあうシーンで、康子が泣きわめくのに対し、幸一が無表情に近い顔なのも示唆的ですよね。
近藤真弥

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