紅茶

永い言い訳の紅茶のレビュー・感想・評価

永い言い訳(2016年製作の映画)
4.0
死を受け入れるというのがどういうものなのか、その視点にまずグッと引き込まれた。罪悪感からか妻の死に悲しむことのできない幸夫。死を受け入れるには、泣けば良いのか、葬式をやれば良いのか。そんな行為自体も無意味なのかもしれない。でも、その死に実感を持つのは、その人がいないことによって起こる生活の僅かな変化であって、それが最後に「人生は他者だ」という気づきに繋がったことは、幸夫にとって大きいもの。それも信介や彼の子どもたちなどの第三者の視点を通じて見えたものであって、「人生は他者だ」に見事収斂されるような物語。
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