★妻の死を前に、泣けなかった男。
失ってはじめて気づく、"愛せること"の尊さ。
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物語の幕開けは、妻の事故死。しかし、彼は決して泣かなかった。いや、泣けなかった。なぜなら彼は、妻を愛していなかったから。
そこからはじまる、変わり映えのない日常。しかし、ある家族との出会いによって、主人公に変化が訪れる。"愛せる人がいる人生の美しさ"に気づくと同時に、それはもう、手に入れられないものなのだと悟っていく。
それならせめて、その死と本気で向き合えるように。途方もない後悔と対峙しながら、亡き妻へ送る、永い言い訳。