アセイ

永い言い訳のアセイのレビュー・感想・評価

永い言い訳(2016年製作の映画)
3.4
この映画を初めて見たのは7年前か~
当時抱いた印象とはまたまったく違う心境にさせられた。

西川美和作品の中でも特に文学性が高い。
本を読むように映画を見せられる。
そもそも『永い言い訳』以上に素晴らしいタイトルがこの世の中にあるだろうか!
小説家であり映画監督である西川美和が本当にやりたかったことってこういうことなんじゃないかなあ。

『ゆれる』や『すばらしき世界』みたいに物語を主軸に置かずあくまで淡々とした展開。
人の死に意味はなくて
意味を考えるのは残された人間。
幸夫は夏子を愛することを受け入れて
ちゃんと後悔のある人生を送っていく。
登場人物全員、人の死を乗り越えるんじゃなく、死の意味を現実と調和させていったんだと思う。
永い言い訳が終わるように。
アセイ

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