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永い言い訳のkuziraのレビュー・感想・評価

永い言い訳(2016年製作の映画)
4.7
言い訳をずっと考えてた。
悲しさを、ずっと妻に当てることができなかった。不甲斐なさが自分を霞ませる、

よどんだ口実と妻の視線が自分を責め立てているようで、ずっと取り残されて、ずっと汚れた屍を意識させられて生きていく

見えなかった、見ようとしなかった妻の人生を本心が辿り始めた時、見つけられなかった愛と人間に微かに触れた気がした

死を超え行く想いがあるのだとしたら、
どんな顔をして、どんな言い方で、どんな声で、どんな格好で、どんな言葉を、どんな反省を、どんな愛し方をすれば
永い言い訳を思い浮かべずに涙だけが出るのだろう


あぁ、人間をうんざりさせる。
あぁ、なのに反比例して人間と関わりたくなる。

ずっと手放したくない映画に出逢えた
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