このレビューはネタバレを含みます
人生とは他者だ。この一節の深み。
当たり前にいると思っていた人が突然亡くなってしまう。それによって人の人生は大きく変わってしまう。
幸夫は陽一らの家族と触れ合うことで自身を保っていた。単なる逃避だ。だが、その家族と過ごす中で愛情に触れる。自身と同じ「家族を失った人」がそれと向き合う姿を見る。そうする事で自分のやるべき事を見つめ直していく。
妻の職場や交友関係、今まで見向きもしなかった事。失った後にそこに触れて改めて妻を愛おしく思う。
映像から配役まで全く隙のない素晴らしい作品でした。