このレビューはネタバレを含みます
主人公がとても難解な性格をしてますが、本木さんがすごい。迫真の演技です。
あと子役2人がめちゃめちゃいい。
これを観ると、必然的に自分の周りの人との関係性を見つめなおさざるを得ない。
幸せは永遠じゃなくて、努力で積み重ねていくもんだなとひしひしと感じました。
子供2人と向き合う瞬間、主人公が一番生き生きしていて、必要とされることで人間は生きることができるってことなのかもしれないなと。「人生は他者だ」にそれが集約されていたように思います。
途中の奥さんの携帯の一言、なにか愛に溢れた言葉でも出てくるのかと思いきや!「もう愛してない、ひとかけらも」だなんて!衝撃的すぎて主人公と一緒に私ものけぞりました(笑)
個人的に、奥さんが主人公の気持ちを代弁した言葉なのかなと思いましたが、結局そのあたりに言及は無く。
奥さんが出てくるシーンは一瞬だったけど、髪を切るときの会話の雰囲気とかから、不器用な主人公のことを愛していたように見えました。浮気も気がついてたかも?でも死んでしまったらもうわからない。
最後は遺品を片付ける背中で終わりましたが、彼はなにを支えに生きていくのかな。