暴力暴力暴力…映画的なカタルシスはなくひたすら続く暴力は観ていて決して気持ちのいいものではない。
しかしそれこそがこの映画の描きたかったものかもしれない。暴力とはそもそも何なのか？ただ通りかかった人を見境なく攻撃する。それはインターネットに溢れる言葉といったい何が違うのだろうか？それを傍観者のようにスマホで撮ってネットで流すのは、SNSの機能と大して変わらない行為だということに気付いたとき、伝統行事の意味ーーありあまるエネルギーの発露、あるいは代々受け継がれるコミュニケーション方法ーーを知るかもしれない。でもそれがとっくに遅いことをこの映画はその圧倒的な痛々しい暴力でもって教えてくれる。
