2010年に発生したメキシコ湾原油流出事故を題材にしたパニック映画。実際の証言をもとにプロットが練られてるため非常に見応えがあります。
事故発生に至った経緯が1/3ほどの尺で描かれており、結末が明確であることもから物語が進むにつれて緊張感も増していきます。
グラフィックについても、まさに地獄のような火災を臨場感たっぷりに描いており、この災禍を実際に体験した方がいることを考えると身震いします。
事故の責任を問われたBP社の現場軽視の姿勢が原因の一つともされる北米最大の原油流出事故は、営利主義に傾倒する超巨大企業の盲目的な暴走に繋がる可能性に対しての訓示であると考えます。私の会社の上層部にも言ってやりたいです。事故の顛末については様々なサイトで説明されてますので一度ご覧いただくとより理解を深められるでしょう。
残念な点は、邦題の影響により初見で単なるパニック映画のような印象を与えかねないところか。過去にこのような大事故が起きたことを映画を通じて知ってほしいというのが僕の個人的な思いです。ただし、興業収入をあげるためにはタイトルから広く関心を寄せられなければならないことを考えると、致し方ないとも思います。マーケティングはたいへんだ。
