めちゃめちゃ面白かったです。アタリ社の伝説的クソゲー「E.T」の大量廃棄を追うというドキュメンタリーです。
本作はただ単にトレジャーハンター的なノリで「E.T」を掘り返すわけではありません。本当に埋まっているのか、そしてどうして埋め立て地に大量廃棄するに至ったのか、ということを当事者のインタビューを交えて丹念に描いて行きます。さらに「E.T」を掘り返す、という計画を遂行することで、アタリ社の、ひいてはゲーム業界の歴史を描いて行きます。とくに、「E.T」の制作者へのインタビューはとても良いです。彼がどのようにしてエンジニアとして輝いて行ったか。どんな気持ちでゲームを作っていたか、そして、なぜ、「E.T」はクソゲーと呼ばれる出来になってしまったのか。彼のインタビューを交えながら「E.T」の捜索が続きます。「E.T」の捜索が進むにつれて、そして、丹念に調査が行われることによって、制作者である彼の尊厳や名誉が取り戻されて行く様はめちゃくちゃ感動的でした。
