くり

レディ・プレイヤー1のくりのレビュー・感想・評価

レディ・プレイヤー1(2018年製作の映画)
4.5
これを公開当時に映画館で観なかったことを大後悔。。

冒頭ヴァンヘイレンの『Jump』が流れる中で映し出される2045年の街並みのファーストショットから完全に心を持っていかれた。この映画に関わらず、未来の生活様式を映像で上手く説明してくれるSF映画の冒頭シーンが大好物な自分としては、本作のアバンタイトルはまさにどストライク。この時点からラストまで「観てよかった!」と「映画館で観たかった、、」という気持ちが心の中で延々とループする2時間半だった。

夢のような映像体験のなかで、随所に登場する様々なポップカルチャーのアイコンやキャラに心躍らせながら、割とシンプルなジュブナイル的要素の強いストーリーを存分に楽しむことが出来た。

この映画の白眉は間違いなく『シャイニング』の世界に入り込む場面だろう。アバター達が映画館の扉を開けたらそこは例の雪山に聳えるホテルの中。今にも狂ったジャックニコルソンが出てきそうなあの大階段が現れた瞬間、「一本の映画内でこんなことが成立するのか!?」と鳥肌が立った。"あの写真"の使い方とか、もうオマージュの域を完全に超えている。

一方で物語の展開や着地は非常に分かりやすい。但し分かりやすいだけではなくしっかりと奥行きもある。万人が理解できるファミリームービーとしてもの凄くレベルが高い映画だと思った。本当に素晴らしい出来。

因みにスピルバーグは本作公開年にもう一本、あの『ペンタゴンペーパーズ 最高機密文書』も監督しているらしい。二作の振れ幅と完成度がえげつない(笑)
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