ドンキーホーグ

素晴らしきかな、人生のドンキーホーグのレビュー・感想・評価

素晴らしきかな、人生(2016年製作の映画)
3.5
"So, the world's over?"

"The world's over."

映画という「演技の舞台」で「演技の演技」をするという意味では、メタフィクション的な部分がある
この引っ掛けによって、観客のガードを上手に外して、スッと直球で「クサい」台詞を挿し込むことに成功している。

「愛がすべてなのよ」というセリフも「これは演技だから」と一瞬スルーして受け入れ、ハワードの反応(演技)を注視できる

騙す側だったはずの、会社3人組が実は癒やされていたという逆転構造も、定番だけど悪くない

名目として「奇行に走る社長の姿を撮影してクビにし、会社を売却する」というのがあるけれど、正直ここまで良い映画にしたいのなら、「演技でハワードの心を癒やそうとする」みたいな筋書きでも良かったのでは?

言い訳していても、作中の名目は邪悪すぎる