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素晴らしきかな、人生のKANIOのレビュー・感想・評価

素晴らしきかな、人生(2016年製作の映画)
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本作の邦題は配給が勝手につけたタイトルなので、1946年の『素晴らしき哉、人生!』とは何も関係もないし、内容にオマージュ要素も無いです。

まず、あらすじを見て「娘を失った男を立ち直らせる為に友人達が売れない役者3人雇って”愛”と”死”と”時間”を説いていく」って、キモすぎるしあまりにも失礼すぎるじゃないですか。
でも、そんなデリカシーの無いあらすじを全部覆す巧妙なストーリーテリングに騙されて、まさかのラストでサヨナラ逆転ホームランをキメられたこの感じ、すげぇよマジで…。

ちょうどいいスケール感に収まりすぎていて、キャラクターひとりひとりがあまり掘り下げられないので細かいディテールに共感を感じ得なかったり説得力を感じなかったりと割と致命的な粗はあるんだけど、1番肝心なドラマ部分の落とし所が素晴らしかったので大満足。

ポスターやCMから漂うありふれた陳腐なイメージからは想像もつかない、最後には「おぉ、すげー!」って興奮しながら劇場を後にするタイプの凄く良く出来た構成の映画。
「めちゃくちゃ泣ける!」というよりは「面白い映画だったなぁ!」といった感じ。
これは、逆にオススメしづらいw
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