人気財テクバラエテイ番組が、番組の情報で全財産を失った男にジャックされる。
ほぼリアルタイムで展開するサスペンスはなかなかスリリングで、ジョディ・フォスター監督は手堅い手腕をみせる。
だが話の中身の方は何を描く作品なのか、焦点がぼけてしまった。
暴走する資本主義を批判するのであれば、そのシステムが生み出す悪を描かねばならない。
でもここにあるのは、小悪党のセコイ犯罪に過ぎないんだな。
事件が終わってすぐ日常が動き出す辺りは良かったけど、プロットの構造上エンタメ色が強すぎて、本来意図したテーマを描き切れなかった印象。
まあ、面白いことは面白いけど。
