ロミーナ

バービーのロミーナのネタバレレビュー・内容・結末

バービー(2023年製作の映画)
3.1

このレビューはネタバレを含みます

とっても面白い!ただ非常にモヤモヤする!
まずこの大量の予算+バービーという既存IPの映画化でさえ自身の作家性を貫いたグレタ・ガーウィグには、ドクストMOMを見た後にサム・ライミへ抱いた畏敬と恐怖の混じった感情を思い出す。

基本ギャグはキレッキレで面白かったんだが、バービーランドの能力度外視で出生主義の役職振り分けに終始モヤモヤした。
特に勉強もせず製造時のラベルに書いてるままの役割をこなしているバービー達が運営しているバービーランドが良くて、何のラベリングもされてないケンが間違ったにせよキチンと外の世界を見て本を読んで勉強したケンが作ったケンランドが悪、洗脳等と言われる筋合いは断じてない。
ケンは何者にもなれず(ならせてもらえず)バービー達から無視され、ただバービーに片想いさせられている最初のバービーランドの状態の方がよっぽど洗脳。
というかチアリーダーとかウェイターさんを洗脳って言うのマジで良くないよ、人を支える仕事はそんなに間違ってないし、男性だって女性だってやってるでしょ。
本当に勉強も知識もなくただ与えられた役割をこなしているバービー達のバービーランドより、まがいなりにも勉強してたケン達の方が100倍偉いと思う。

最後マーゴットのバービーは自分で人間になり、母になる選択をしたので良かったけど、他のバービーも別に違う役職についていいじゃん!と強く思う。
別に大統領バービーがそのまま大統領にならずに医者をやってもいいわけだし、ケンは何者でもない状態からケンになったし。
結局バービーランド復権後も男女平等ではなく、ケン達が下の立ち位置なのも自分達が嫌がってる事と同じ事をやっているので納得行かない。

自分が若い男だからなのかな?女性の意見を是非聞きたいなと思います。
面白かったは面白かったです!
ロミーナ

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