のびのびナード

バービーののびのびナードのレビュー・感想・評価

バービー(2023年製作の映画)
3.4
自分の嫌いな「アメリカサイキョウ!アメリカタダシイ!」の説教映画かと思って正直期待していなかったけど意外とそんなことはなくって好き嫌いとかよりもとりあえず安心した。(アッチのポリコレ関係進んでるのか退いてるのかよく分からないヤバさだからさ…)ワンイズワン的なところとか、みんながみんな他人に好かれようとしててウンザリ的なところとかは心のなかでかなり首縦に振りまくってた。メガネ外したら女の子は可愛くなるシーンと最初は役職低いことをケンに確認するナレーションは皮肉たっぷりの今作のなかでも特に好き。Twitterで多々見られたけど割と終盤まで構成自体がブラックジョークだから本当に鈍感な人はクソ映画認定しそう。僕も戦争始まりそうなところくらいから結末クソ着地しそうな予感して「あのブラックジョークと思ってたやつ、実はマジジョーク!?!???」と内心ヒヤヒヤした。でもよく考えるとあの状況でマーゴット・ロビーしか自発的にヤバさに気づけていないことは相当ヤバいか…。アレは単に作りが甘いのか「結局は主人公っぽいやつの言うことを脳死で聞いちゃうお人形ちゃんたちなんだよなお前らは!」という監督からのメッセージなのか…。最後のシーンはお前が人間になったからどうしたとは思ったけどアレはアレで物語の結末として必要かとも思って納得してみる。(でででも全体的にもうそんなこと分かってるよなんか古くねて感じるところ多かったかも…。なんかこのジャンル観た後だいたいそう思ってるな…。あと、こここれは戯言なんだけど真に多様性を認められている人間なんかそんなにいない描写とそれに対する反論みたいなのは欲しかったかも…。もももしかしたらさ、そそそんな人もさ、なかにはいるのかもな、と思ってさ…。)
他の人のレビューで「子供の時は何も考えずに無邪気で遊んでた人形に色々意味つけて映画にするの意地悪すぎる」ってあって笑った。確かにそう。劇中でもあったけどバービーはそんなに女児の思考に影響を及さなかっただろうし、なんなら大半からは忘れ去られる存在なんだよな。という事はやっぱりダルいかもこの映画。
のびのびナード

のびのびナード