グレタ監督が「できればピンクの服を着て観に行ってほしい」といっていたので、ピンクのカットソーで鑑賞。期待しまくって行ったのに、その期待を優に超えてくるグレタ監督のかろやかな才能。俳優陣の演技、そして最高の音楽！！この作品が2023年に公開され、アメリカで大ヒットしているという事実自体が、たくさんの人をエンパワメントしてくれていると思う。
全部素晴らしかったのだけど、ライアン・ゴズリングの情けないマッチョな男の演技が本当に笑えて仕方がなかった。最高すぎる。観客の何人もが声を出して笑っていた。
結局無意味な闘争や男社会が争い（戦争）を生む、ということがよくわかり、やはり手を取り合うのは男同士ではなく女同士もしくは女を含めて世界をつくるだけで、世界は様変わりするだろうなと思った。ケン自身が、現代社会（リアルワールド）の女性のメタファーというのは有名な話だけど、そういう目線を持って劇中のケンを観ると、本当に悔しくて泣けてくる。ただビーチに立つことしかできないケン。バービーに見つめられることでしか、自分の存在価値を見出せないケン。それってずっとずっと“女性”の役割なんだよね。
