このレビューはネタバレを含みます
決まったストーリーが原作ではない『バービー』を実写化する上で、ジェンダー要素をここまでがっつり盛り込めたのは結構凄いことなのでは…！グレタ監督作品いいな〜。
男女どちらにも遠慮せず偏見を描きまくっているおかげで、反感を買わずにコミカルな映画として成り立ってるけど、割と実写の皮を被った最高の社会風刺作品だと感じた
最初に流れたバービーの世界観を忠実に再現しつつ歌うシーンはミュージカルっぽくて好み！曲もさながら映像が最高だった、細部に着目しながら何回かみたい
ただこれがずっと続いたらしんどいな…と思ったけどそうじゃなくて良かった
グロくてリアルな現実世界に衝撃を受けるバービーとケンが生々しかったけど、2人が受けた印象が真逆なのが面白かった
ケンは女尊男卑の世界しか知らなかったから、自分が辛いことにすら気付けていなかったのかなー、一気に解き放たれて男が活躍できる世界にワクワクしてる姿はちょっと微笑ましかった（し、ちょっと苦しかった）
唯一、男性の特徴を逆手に取って騙し、女性の洗脳を順に解いていく場面の「男性はどうせこうすると喜ぶからそれで騙していこう」っていうノリだけ不快で、冗談でも笑えなかったけどあんまり深く考えなくてよかったのかな〜
結局本当の男女平等とはなんなのか、いきなり5:5は難しいとはいえ最後もやっぱり女性が強かった。バービーランドはこの先もまだまだ衝突がおさまらなそう
