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バービーのIKUZAGIEのレビュー・感想・評価

バービー(2023年製作の映画)
3.6
多忙により劇場での鑑賞を諦めかけていたが、ようやく鑑賞に至る。どうか収入は減らずに仕事だけ減りますように…。え〜、ひたすらネタバレや解説動画をシャットアウトして鑑賞。おかげで映画の冒頭、某有名映画のパロディで不覚にも声出して笑う。ほぼ不意打ちであった。
バービーで遊んだことが全くないバービー童貞の私でも、なんとなく遊びのお作法を理解でき、階段が無いくだりやジュースを飲むくだりなども「おそらくバービーあるあるネタなのだろう」との推察も可能なくらいバービーについて理解できた。
また、どうやらバービーは一人では無く、様々なタイプのバービーがいて、彼氏役のケンにも様々なタイプのケンがいるらしい事も分かった。「へ〜、えらいザックリしてんだな〜」なんて思ったが、括り方として相当ザックリな設定を、バービー=女性、ケン=男性と象徴的に置き換えたのは映画の流れとしても秀逸でした。2つの関係性を入れ替えて問題提起する辺りも凄い。観てると「多分その通りなんだろうな」と思いました。という事で、少々ネタバレになってしまうが、映画は玩具バービーの話というより政治思想を含んだファンタジーギャグコメディでした(個人的見解)。
私は自分がフェミニストでもマスキュリストでも無いと思うし、LGBTQに理解は示すが性的趣向はいわゆる普通。つまりただのパンピー(一般人)である。それでも一応大人であるからして、自分なりの政治思想を基に社会的問題についてある程度の意見は言えるが、実際に政治的メッセージを発言するのは嫌である。それを踏まえて映画「バービー」を語るなら、映画内での政治的メッセージは全てギャグだと、ギャグだから全て笑っていいんだ!と捉えれば、映画「バービー」はかなりおもろいっす!個人的にはライアン・ゴズリング演じるケンがおもしろすぎた。やっぱメチャクチャ良い俳優さんだなあと思った次第。
あーあと、リアルバービーとしてのマーゴット・ロビーも完璧でした。もしマーゴット・ロビーの隣にガル・ガドットが並ぼうものなら、もう眩しすぎて画面が真っ白になるだろうとどうでもいいことを考えてしまった…。さて、映画「バービー」を鑑賞した今、この考えは少々男性寄りだと反省すべきだろうか…。という事で、多分、社会の総体的な動向を笑って学べる映画として、大人は観た方が良いのだろう。知らんけど。凄い面白かったけど、とりあえず子供を誘わなくて良かった。
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