物事にはグラデーションがあるわけで、結局二項対立的でオセロの様に白黒行き来する構造は好みでは無い。（『TAR』との差）
その上で、お母さんが演説で洗脳を解くという展開も、セリフで説明する演出的ダサさが気になった。しかもその演説の内容も今更感があって別に新しい視点ではないので全然良くない。
家庭の外に職業がある事が正しいというのも、価値観の押し付けでは？（選択肢が提示された上で、主婦の方が自分に合ってる事に気づくキャラや働きたくないと主張するキャラもいたら良かった）
バービーをファシストと呼ぶ子供の存在は良かったのに、あっという間に存在感無くなって残念。（結局批判回避のコマにされた感。）
10年前の映画ならもう少し価値を感じたかもしれないけど、2023年の映画としては古く感じてしまった。
この映画のMVPは、いつも画面の端でニヤニヤしてる廃盤役のエメラルド・フェンネルさん。
