SatomiTakayama

バービーのSatomiTakayamaのレビュー・感想・評価

バービー(2023年製作の映画)
4.5
ママのセリフで喉が詰まった。

この映画が社会に一石を投じてるかとか、フェミニズムがとか言うつもりはなくてシンプルに
女性として生きる事だけの苦しみではないと解釈した。

「なにか」になりたいけど
自分は駄目、まだまだ努力が足りない、
容姿が足りない、実力が欠けてる
可愛くない、頭が良くない、
出せばきりがないほど
卑下できるものが存在する。
比べる対象は腐る程あって
見れば見るほど前向きな憧れや夢とかでなく
何者にもなれてない自分に矛先を向ける。
若いうちに、きれいなうちに、
早く結果が出せないと何者にもなれない、
焦りが焦りを生む。

意味とか価値とか生産性とかお金とか
なにか大きなものにたる存在でなければならないと思って苦しくなる自分を
少し認めて「ただの自分」であってもいいかなとおもった。今こうして苦しんでる自分も含めて美しいといえる人生にしたい。

自分が追っていると思いこんでいる、なにか大きな意味とか価値みたいな大仰なものにハマるように自分を寄せるんじゃなくて、そういったものは自分で創造するものだと信じたいよね。

Barbie題材だと女性エンパワーメントとかになりがちだし、台詞に「女性として生きるってマジ無理よねぇ」って前置きすらあったけど、女性も男性もそこに括られないジェンダーも現代社会に人間として生きていたら、みんな同じ苦しさを持ってるんじゃないかなあとか思ってたよ
SatomiTakayama

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