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ヒッチコック/トリュフォーのhasseのレビュー・感想・評価

3.3
※過去の断片的な鑑賞メモ
カイエ・デュ・シネマにおけるゴダールらの革命は、映画批評に映像作家の作家性という視点を持ち込んだことだ。これまでの映画批評ではデュヴィヴィエ、クレール、カルネといった監督が作る映画の芸術性が論じられやすかったが、ゴダールらは商業映画の作り手であるヒチコック、サミュエル・フラー、ダグラス・サークらを映画批評の俎上で論じる新たな文法を発明した。

ヒチコックの映画でしばしば描かれるのは罪の転移だ。冤罪をかけられた男が、真犯人を追い詰め、罪の所在を本来あるべきところにバックする。(『間違えられた男』等)

人が高所から落ちるシーン 真上から、下へ落ちていく人を取るカットは、生から死の世界にへと移っていく瞬間の切り取りである。

ヒチコックは時間と空間を映像の中で自在に操り、映像の世界においてそれらを構築しなおす。
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