オーウェン

アイリッシュマンのオーウェンのレビュー・感想・評価

アイリッシュマン(2019年製作の映画)
4.3
スコセッシがNetflixで撮る時代になったわけだが、3時間半という長さを劇場で掛けるということを考えると致し方ない。

冒頭の介護施設からフランク・シーランは回想する。
自身の下っ端からのし上がっていく過程。
そしてジミー・ホッファに慕われるまで。

ジミー・ホッファへの告白によって作られることになったマフィア映画。
「グッド・フェローズ」や「カジノ」の系譜に繋がる映画であり、ホッファの巨大な権力が次第に暴走し始める中で、シーランは矢面に立たされ苦悩する。

デニーロにパチーノ、そしてジョー・ペシの久々に復帰作として揃う。
もうこのショットだけでもかなりのオーラだが、スコセッシだけでなく彼らにとってマフィア映画の集大成だろう。

そしてシーランが決行する日の緊張感。
これまでほとんど絶えることのなかった音楽がかき消され、一気に緊迫していく空気。

終盤は人生の終わりをしっかりと見せるあたりも意味がある。
スコセッシのマフィア映画にはやっぱり外れがない。
オーウェン

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