戦争を憂うジャーナリストと次期大統領候補といわれる政治家の会話、生徒が戦争に志願して行ってしまったのを止められなかった大学教師、主にこの3人と戦地に赴いた元生徒の姿を通して語られる、進行形の無謀な作戦。
トム・クルーズ演じるエリート政治家、ジャーナリストを呼び寄せておいて、かつての戦争の失敗をカモフラージュするための無謀なアフガニスタンでの作戦をしかける話を延々と。
マスコミ利用してアフガニスタンで大々的に「勝ち」を得たところを報道してほしいんだな。国民はそれを喜び誇りに思うだろうと信じて疑わない。なんなんだあの根拠なき自信に満ち溢れた姿…。
メリル・ストリープ演じるジャーナリスト、もっと厳しく追求すればいいのに。いまいち踏み込めないマスコミという姿をあえて描いて批判込めてるのかもしれない。
戦地に志願して行ってしまった二人も、もとをたどればアメリカの貧富差や差別からくるもので。大学に行く費用が捻出できない若者がこうやって戦場に行くのか…。
単に愛国心や米軍への憧れや誇りだけではないのだな。
そう考えるとタイトルでもあり劇中でも言われた「愚かな羊のための勇敢なライオン」という言葉がしっくりくる。
権力にしがみつく政治家のために捨て駒のように勇敢な兵士たちが命を落としていく。
この悪循環はいつになったら止まるのだろうと考えてしまったわ…。