よしおスタンダード

破れたハートを売り物にのよしおスタンダードのレビュー・感想・評価

破れたハートを売り物に(2015年製作の映画)
1.8
No.3342

『この中に青山真治の名前があることが不思議・・・』

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甲斐バンドの楽曲をモチーフに製作した、5人の監督による短編集。

1.三島有紀子監督『オヤジファイト』

マキタスポーツ扮する冴えない中年男が、妻との復縁を賭けて、ボクシングジムに通い始めるが・・・。

マキタさんは味わいがあって非常に良いです。

ただ、ラストは不満・・。

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2.榊英雄監督『父と息子』

大森南朋扮する男性が、結婚の報告をするため、パートナーの父(船越英一郎)の元へ赴きますが・・・。

大森さんは面白い演技するんだけど、うーん、船越さんが、うーん・・・

はっきり言ってコントに出てくる頑固おやじみたい・・。

展開としても、酒が入ってから急激に二人の距離が接近し、最後には一緒に歌まで歌っちゃうのは、やっぱりコントか・・・。

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3.長澤雅彦『この柔らかい世界』

娘が母親を監禁して、幼い頃受けた傷の復讐をしようとしますが・・・。

これ、どこに甲斐バンドの要素あるんだろう・・・。時間返して。

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4.橋本一『熱海少年探偵団』

ギャングみたいな男女二人組が小学校に現れ、別の男を半殺しにする。
ところが、それを目撃してしまった小学生の男の子が・・・

これも意味がわからない・・・。なにかのCMみたい。

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5.青山真治『ヤキマ・カナットによろしく』

バーに腰掛け、女性のバーテンダーを相手に、一人でしゃべり続けるスタントマンの男(光石研)。

ヤキマ・カナットというのは、かつてジョン・フォードの映画などでスタントを務めた伝説の男、ヤキマ・カヌートという人物のことらしいですが、私はよく知りません。

青山監督ということでワクワクしながら、なにが起こるかなー、楽しみだなー、と思いながら見ていましたが、

光石さんの延々と続く「ネイティブ博多弁」だけが印象に残っただけでした。

ただ、構図の取り方や、光石さん以外の「喋らない人物たちとの緊張関係」などは、よく伝わってきます。

青山監督のファンにとっては、一見の価値がありそうです。