No.3342
『この中に青山真治の名前があることが不思議・・・』
=================
甲斐バンドの楽曲をモチーフに製作した、5人の監督による短編集。
1.三島有紀子監督『オヤジファイト』
マキタスポーツ扮する冴えない中年男が、妻との復縁を賭けて、ボクシングジムに通い始めるが・・・。
マキタさんは味わいがあって非常に良いです。
ただ、ラストは不満・・。
======================
2.榊英雄監督『父と息子』
大森南朋扮する男性が、結婚の報告をするため、パートナーの父(船越英一郎)の元へ赴きますが・・・。
大森さんは面白い演技するんだけど、うーん、船越さんが、うーん・・・
はっきり言ってコントに出てくる頑固おやじみたい・・。
展開としても、酒が入ってから急激に二人の距離が接近し、最後には一緒に歌まで歌っちゃうのは、やっぱりコントか・・・。
=====================
3.長澤雅彦『この柔らかい世界』
娘が母親を監禁して、幼い頃受けた傷の復讐をしようとしますが・・・。
これ、どこに甲斐バンドの要素あるんだろう・・・。時間返して。
=================
4.橋本一『熱海少年探偵団』
ギャングみたいな男女二人組が小学校に現れ、別の男を半殺しにする。
ところが、それを目撃してしまった小学生の男の子が・・・
これも意味がわからない・・・。なにかのCMみたい。
======================
5.青山真治『ヤキマ・カナットによろしく』
バーに腰掛け、女性のバーテンダーを相手に、一人でしゃべり続けるスタントマンの男(光石研)。
ヤキマ・カナットというのは、かつてジョン・フォードの映画などでスタントを務めた伝説の男、ヤキマ・カヌートという人物のことらしいですが、私はよく知りません。
青山監督ということでワクワクしながら、なにが起こるかなー、楽しみだなー、と思いながら見ていましたが、
光石さんの延々と続く「ネイティブ博多弁」だけが印象に残っただけでした。
ただ、構図の取り方や、光石さん以外の「喋らない人物たちとの緊張関係」などは、よく伝わってきます。
青山監督のファンにとっては、一見の価値がありそうです。