似太郎

天空の城ラピュタの似太郎のレビュー・感想・評価

天空の城ラピュタ(1986年製作の映画)
3.8
金ローで必ずやるアニメ。過去に宮崎駿が東映動画『どうぶつ宝島』でやった事の復習とも言える冒険譚なのだが、ガキの頃ラピュタ帝国を見つけに行く主人公のパズーの真っ直ぐな生き方に大して共感を覚えなかったのは何でか?

女海賊のドーラとかコメディリリーフがいちいち笑わせてくれて少し余裕を感じさせるが、最終的にシータによる文明批判のアジテーションの嵐になっていてムスカ大佐の「見ろ!人がゴミのようだ!」の高笑いとか取ってつけたような悪人描写が自分としてはかなり苦手だった。

夢見る情熱家で、社会正義の人。そういう意味でも天皇・黒澤明に近い存在である宮崎駿。ここ近年の神格化に比例してどんどん胡散臭さが増してくる。ストレートに楽しませる意気込みがこの頃はまだ残っていたが『君たちはどう生きるか』まで行くともうついていけなくなる。

本音を言うと、この監督の空回りしたメッセージ性の押し付けが毎回鬱陶しく感じる私でした。少女の描写も作為的な事この上なし。😅
似太郎

似太郎