yukacafe

20センチュリー・ウーマンのyukacafeのレビュー・感想・評価

20センチュリー・ウーマン(2016年製作の映画)
4.0
マイク・ミルズ監督前作の「人生はビギナーズ」がとても良かったので、公開初日に鑑賞。

女性キャラクターがそれぞれ確固たる信念を持っていて、自立しているのがとにかく魅力的だ。監督が自身のお母さんをテーマにした作品というだけあって、特に主人公ドロシアを演じたアネット・ベニングから発せられる人生経験に基づいたセリフの数々や、タバコが様になる凛とした立ち居振る舞いには、同性ながら惚れてしまった。きっと監督のお母さんもこんな風にかっこいい人だったのだろう。

セリフやトピック自体には際どい内容も含まれているのに下品に感じないのは、この監督の持つ絶妙なバランス感覚によるのかもしれない。前作同様、登場人物が皆いびつで、だからこそ愛おしい。この作品で描かれている通り、これから先も世界は変わり続けていくのだろうが、結局人生は自分のもの。この女性たちのように、自分の意思で取捨選択をしながら生きていきたい。

マイク・ミルズ監督について調べていたところ、アーティストのミランダ・ジュライがパートナーなのだと知った。10年近く前、ミランダ・ジュライの「廊下」という作品に衝撃を受けたことを思い出し、好きな作風の2人が実生活でパートナーだということが個人的にはとても嬉しかった。これからの作品を追っていきたい一人であることは間違いない。
yukacafe

yukacafe