仁

20センチュリー・ウーマンの仁のネタバレレビュー・内容・結末

20センチュリー・ウーマン(2016年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

男女の性差、フェミニズムとは、自己表現の葛藤、壮年への過渡期、親と子の成長。
それぞれを、ひとつの親子を中心に上手く絡めて物語にまとめてた気がする!

これだけならただの良い映画やけど他にも特長がいくつかあって、ひとつはタダの雰囲気で終わらせずにテーマに対して脚本がしっかり切り込んでる点。
なんとなくで行間を読ませるシニシズムとは無縁の直球表現が精神的童貞面に刺さる。
個人的におっ!となるセリフが、こういう私小説まがいの映画にしては比較的多くて満足。

もうひとつはキャラ付けが良い!こういう奴おるわ!!こういう風に成長していくわ人間!たぶん!てなるし母親が人としてカッコいい

最後にキャラ同士の距離感がなんとなく良い。
キャラ同士の明確な関係性が映像としても脚本としてもきちんと説明されてなくて、その中で曖昧な人物同士の繋がりが映画的な設定のわりにはリアルな人間関係を感じさせてくれてる。

ただ悪い部分もいくつかあって、ひとつは16歳の役のセリフで「孤独を埋めるための代償行為ね」とか映画であってもうるさいわ!口語的に喋れ!
もうひとつは全体的に卑猥!セックスセックスほんまにうるさい!
最後に主人公の母親が高校の時の担任にくそ似てて気が散るしもう後半授業受けてる気分でほんまにうるさくてウンザリした
母校への懐かしさを思い出させてくれた点も評価して☆4です
仁