20センチュリー・ウーマンのネタバレレビュー・内容・結末

20センチュリー・ウーマン2016年製作の映画)

20th Century Women

上映日:2017年06月03日

製作国:

上映時間:119分

3.9

あらすじ

1979年、サンタバーバラ。シングルマザーのドロシア(アネット・ベニング)は、思春期を迎える息子ジェイミー(ルーカス・ジェイド・ズマン)の教育に悩んでいた。ある日ドロシアはルームシェアで暮らすパンクな写真家アビー (グレタ・ガーウィグ)と、近所に住む幼馴染みで友達以上恋人末満の関係ジュリー (エル・ファニング)「複雑な時代を生きるのは難しい。彼を助けてやって」とお願いする。15歳のジェイミーと、…

1979年、サンタバーバラ。シングルマザーのドロシア(アネット・ベニング)は、思春期を迎える息子ジェイミー(ルーカス・ジェイド・ズマン)の教育に悩んでいた。ある日ドロシアはルームシェアで暮らすパンクな写真家アビー (グレタ・ガーウィグ)と、近所に住む幼馴染みで友達以上恋人末満の関係ジュリー (エル・ファニング)「複雑な時代を生きるのは難しい。彼を助けてやって」とお願いする。15歳のジェイミーと、彼女たちの特別な夏がはじまった。

「20センチュリー・ウーマン」に投稿されたネタバレ・内容・結末

2017.12.9 in 下井草

久しぶりの満点!表紙を見ただけで観たい欲が沸いた。映画館で観なかったことを後悔するくらい、好みの映画だった。おしゃれで丁寧な脚本で、70年代の携帯がない時代設定がよかった。空気感。舞台のサンタバーバラに行ってみたくなるくらい好きな作品。ちなみにロスから車で2時間だそうです

ジャケットの5人の物語。5人が家族なんだけども訳あり個性的。

ドロシア→主役。一人息子の母親。55歳。自由人だけども息子の育て方に悩む。
ジェイミー→ドロシアの息子。思春期の真っ最中にいる多感な15歳。
ジュリー→ジェイミーの幼馴染かつ添い寝フレンド。
アビー→ドロシアの家で下宿中。訳あり。カメラマン。
ウィリアム→下宿人?ドロシアと同い年くらい。

血が繋がってるのはドロシアとジェイミーのみなのに、ドロシアの形式に縛られない自由な生き方にみんなが集まってるようにも見える。そのくせ子育てには慎重で、思春期の息子の成長には自信がなくジュリーとアビーに手伝ってもらう。

ドロシア&ジェイミー
血は繋がっている。でも母親がいないところでジェイミーはいつも何しているかわかるわけもなく、監視できるわけでもない。一緒にいるアビーやジュリーに聞くことで想像するしかない。息子からしたらそんなに気にしてないけど、母親からすればどうしようもなく気になることだから、そこが妙にリアルだった。早く大人になりたいジェイミーと、大人になってしまうことが寂しいドロシア。2人の関係がリアルで共感を持てた

ジュリー
ジェイミーと添い寝する年上の幼なじみ。思春期のジェイミーはジュリーとしたくてしょうがないのに、ジュリーは他の男とはやるのにジェイミーとはやらない。2人で車で遠出して、初めてのはずが初めてにならなかったシーン。男なのにジュリーに共感した。親しくなりすぎたら、そういうのじゃなくなるのかもしれない。友だち以上恋人未満って言葉は、友だちにも恋人にもなり得ないカテゴリーでしかないのかも。
エルファニングが相手なのにそこまでいって何もできなかったからジェイミーに同情してしまう笑

アビー
母親に投与された流産の薬の後遺症で、癌になり、完治したけど子どもができない体になったり、自分に罪がないのに可哀想。その過去を知ってしまったときに彼女のパンキッシュな生き方を少しだけ理解できた。不器用だけど自分なりにジェイミーを実の弟のように愛するところに優しさを感じた。1人で西海岸まで来たけど、ドロシアたちに恵まれてよかった。子どもができない体と言われても子どもを2人も産むところがアビーらしくて○。『フランシス・ハ』の主役の子って知って◎

ウィリアム
この3人の父ちゃんみたいな存在。物静かに見えて情熱的。アビーと寝るしドロシアにキスするけど、いやらしさが感じなかった。


話の途中でドロシアが1999年に肺がんで死ぬことがわかったから、ラストのプライベートジェットのシーンが映える。最後のナレーション調でそれぞれの行く道が語られて、それもすごくよかった。

あんなにどっぷりと家族だったジュリーも、家を出てから大学で男ができてパリに移住する。あとはドロシアと死別したジェイミー。彼の15歳の夏に、みんなでこんなに濃厚な時間を過ごしたのに、時間が経つと離ればなれになってしまう。生きてるアビーとウィリアムでさえも、それぞれの人生を歩んでいく。それが切なく思えてしまって、この映画のことを何日も忘れられない。

グザヴィエドラン監督の『たかが世界の終わり』が家族の「陰」の話なら『20センチュリーウーマン』は家族の「陽」の話だった。不思議な気持ちになる映画。何度も観たい
良かった!
ジュリーの性に対しての考え方にめっちゃ共感した。
最初は誰でも良かった。
親しすぎる人とはセックスなんて出来ない。
それならセックスだけの方がまだいい。

エルファニング可愛い!

ああいう家族でも親戚でもない近しい他人て時にすごい助けられる。

お母さんが死んだ後、みんながバラバラに生きていくのが描かれてるとこも良かった。
これは雰囲気映画。
あれ、人生はビギナーズ見てるんだっけ?となる作りのそっくりさ。
この監督は、人生はビギナーズの焼き増ししか撮れないのか。
昔の写真や映像が切り替わる映像が流れ続けて失笑してしまった。
人生はビギナーズが良かったので、さらにイライラする。
母親+魅力的な2人の女性との関係の中でジェイミー少年が成長していく物語かと思いきや、突っ張って生きざるを得ない3人の女性がジェイミーを通じて変化していく話だった。

タイトル通り主人公はドロシア。激動の20センチュリーを生き抜いてきたが、自分は不幸せ、という観念に囚われている。生きるためにパートナーとの関係を捨てており、本当はパートナーシップを築きたかったが、気がついたら年老いてしまい、もうダメなのではと思い込んでいる。
ジュリーは母親に支配され、自分を生きることができない。アビーは子どもを産みづらくなるような運命を背負ってしまった。みな自分の問題を見ないよう、突っ張って生きている。強いようだが脆いと言える。

ジェイミーは少年だけど、なんか仏っぽい。エル・ファニングと毎晩一緒に寝ているのにエロいことを我慢できる15歳なんてあまり現実的ではない。ちょいと都合良すぎる存在だ。
まぁ、でもそんな仏の15歳と関わっていくうちに、彼の存在が鏡のように機能し、年上の女たちはパートナーシップの問題や、自身を受け入れられないなど、自分たちが目を背けていた問題に直面していく。ジュリーの母親はセラピストという設定だが、ジェイミーはまるでナチュラルボーンのセラピストのようだ。

物語上、ジェイミーとの関わりではっきりと変容した瞬間が描かれていたのは母親だけだったように思えた。しかし、エピローグでジュリーは母親と縁を切り、アビーも子どもを授かるなど(結果はさることながら、チャレンジしたのがすごいと思った)、自らを縛るものをブチ切って自分として生きている様子が語られており、エンディングはなかなかグッと来るものがあった。流石パンク映画だ。

母親は大恐慌時代の人とか言われていたけどずいぶんリベラルだし、登場人物たちは基本的に現代的な価値観を持っており、物語自体も普遍的なので、現代に置き換えても問題ない作品だと思う。しかし、1979年という設定は個人的にとても魅力的だった。
パンクがメインストリーム化する前の1979年のアメリカ西海岸のパンクの空気を感じられて良かった。
Black Flag ファンと Talking Heads ファンの対立とか、
(やはりアメリカのパンクはインテリ系元祖NYパンクとDIYアメリカンハードコアという大きな流れがあり、融合したり別れたりしながら進化したのかなぁ、ヘンリー・ロリンズ加入前でも地元西海岸だと Black Flag はすでに大物だったかとか、Ramones の影響は本国アメリカでは、1979年においては小さいのかなぁ、とかいろいろ想像)
アビーがやっぱりNYで洗礼を受けたとことか、ロンドンパンクの大物だと、ロンドン・コーリング前でありながらやはり The Clash が受け入れられていたのかなど、映像で観ると感銘を受ける。
パンク / ニューウェーブの物語なので、クラブに行くシーンも、1979年でありながらディスコじゃないのがいいね!

ニューウェーブ姉ちゃんのアビーがたいへん魅力的でした。思春期にあんなお姉ちゃんと出会っていたら、めちゃくちゃ影響受けるだろうな。
カーターの演説も素晴らしく説得力があり、1979年から現在に向けてのメッセージに思えてならなかったです。
男から見て、女性の一生はとてもドラマティックで男のそれよりとても大変な分とても楽しいものなのかな、と少し(いやだいぶ)うらやましく感じました。

いくつものよい言葉ときれいなシーンがありましたが、忘れたくないところを3つと少々。
アビーが子どもが産むことは難しいといわれ、ドロシアが「子どもを生んだことは人生の最大の経験だった」とちゃんという。
ジュリーが息子の部屋に通ってるのを見つけて車で追いかけて車内でタバコを注意したときにいう「私の時代では粋なものとしてされていた」とのセリフ。
息子が知り合いの車に乗せられてLAにライブいったときにホログラム帯びて海岸を走る様子(ただ単にきれい)。
あとは「I wanna be a good boy」いう息子の愛らしさや「外の世界のあの子は見れない」と寂しがるドロシアを含め、母子関係の描き方はだいたい良いので割愛だこの際。ただ一点、ここはこうきてと観ながら思ってたのは息子が「母親がいれば僕(の人生?)は大丈夫」といったときのリアクション。ここ、笑顔でビンタしてほしかった。年齢的に考えて母親は先に死に、息子はひとりになるのだから。

この話のメインに出てくる人らはどれも魅力的だ。ドロシアと息子、ふたりの女性もそうだが、ウィリアムもいい。すごいぜ監督。
年齢の出し方。当時の大統領の引用。2000年を迎える前に母が亡くなる見せ方(←これを序盤で見せることで、こんな強い母もいつかは死ぬという視点で見られたことは本作への眼差しをだいぶ優しいものにさせられた気がする)。そして決して成長した姿を見せないのは最高だ。最後に空飛ぶ母からのエンディング、その曲も秀逸でした。21世紀を生きる女性も(もちろん男も)かっこよくあってほしいです。映画館で観れて良かった。『ミルキーオンザロード』と一、二を争う2017年ベスト日本公開作。乱文失礼
‪1999年に亡くなった母を想って監督の撮る、20センチュリー・ウーマンってことなのだろう、か。‬

‪やたら男の子が母親のことを、大恐慌時代の人だと言う。そういう、正しくて強い女性を描いた話なんだと思った。その後時代は移ろい、ドラッグやクラブミュージック、フェミニズム…と彼女の理解できない時代がやってきて息子のことも理解出来ず上手くいかないところは心苦しい。でも、息子たちの好きな音楽を聴きながら踊るシーンは良い。‬

‪映画に出てくる登場人物同士が恋愛関係になるとか、そういう分かりやすい完結した話ではないが、だからこそ最後の親子2人での会話、母親が息子にたった一度だけ素直になるシーンは心に残る。あと、監督がビジュアルメインの人なんですかね?(X-girlのロゴを描いた人らしい)通りでか、光とかカットとか綺麗なイメージが頭に残っている。ナレーションも独特‬
面白いけどフェミ思想すぎてウッてなったり、親との距離近すぎてマザコンかよ…ウッてなった。女の人も男の人もあまり利口に描かれてないように感じる。セックスする気がない女を隣に寝かしちゃダメってのは感心した。


「私1人ではダメだと思って…」
「??僕は母さん1人で大丈夫だよ。」
親の心子知らず。だよなあ。しみじみ。


このひとことに尽きるのでは。
70年代アメリカの空気。暖かい光に包まれた綺麗な映像とマッチした音楽がとても素敵。

特筆すべきはエルファニングの美しさ!
物憂げな表情をするとセクシーなのに笑顔になると急に幼く見える。光の中にいる彼女の美しさに同性でも見惚れてしまう!
危うい色気とでもいうのかしら。

15歳のジェイミーは青春真っ盛り。
友達とバカをやってたり、恋やセックスに憧れを抱いて。
彼は多感な時期にちょっと変わった人達と出会い、影響を受けていく。人間って一生のうちに出会う数が限られている、と聞いたことがある。それなら誰と、どういう時期に出会ったのかということがこれからの人生に大きく影響していくのだろう。良くも悪くもね。

アネットベニング演じる母はサバサバして頭が良く先進的かつ社交的に見えて、息子との距離や扱いに悩み、この先の人生を1人で生きていくことに不安を抱え、それを隠し、女として終わったと思われている自分に悩む。
母だってさ。女なんだよね。いつまでもさ。

なんとも不思議な映画でマイクミルズ監督の前作『人生はビギナーズ』と同じくそれぞれの人生をすこし遠いところから眺めているかのような味わいだった。
あとね音楽。やっぱりオシャンだわ。
思わずサントラをポチリ!
全員がから回ってる感じが愛おしかったです…
お母さんが息子の気持ちを理解するために若者の流行を知ろうとして、息子の好きな音楽で踊るシーンが最高でした
音楽も映像もストーリーもキャストも何もかもよかったです

レコード流してダンスするシーン大好きです。
>|