柚子

20センチュリー・ウーマンの柚子のレビュー・感想・評価

20センチュリー・ウーマン(2016年製作の映画)
3.9
1979年のカリフォルニア。
思春期の息子に手を焼く母親が、知人の女性2人に世話を依頼する。
3人の女性との様々な経験を経て少年から大人へと成長するひと夏の物語。
1970年代の女性解放運動を人生そのもので体現していたシングルマザーと、政治意識の高い女性フォトグラファー、性に奔放な幼なじみという3人の女性たちと少年によって、現代におけるいい人間/大人/男/女とはという問いに向き合っていく。
様々な出来事を通してそれぞれの考えの違いが明らかになったり、反発したり歩み寄ったりしながら心温まるドラマが生まれる。
20世期の変革の時代を生きる女性達の解放とその思考。
自由を求め、また遅れまいとする20センチュリー・ウーマンたちはたくましいわけではなく時折垣間見える弱さや葛藤があって、悩みもがきながら少年と共に成長していっているようだった。
監督自身がフォトグラファーなのもあって要所要所で挟まれる70'sカルチャーや音楽がアーティスティックでおしゃれ。
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