ボロロボ

ザ・コクピットのボロロボのレビュー・感想・評価

ザ・コクピット(1993年製作の映画)
3.8
追悼、松本零士。
アマプラで配信されてると知って就寝前に鑑賞。

ちょいとオタク話を。
僕は、『機動戦士ガンダム』に魅了される前の小学生時代に、『宇宙戦艦ヤマト』と『銀河鉄道999』の洗礼を受けていた。高校&大学では、たくさんの他作品(ガンフロンティア、インセクト、Queenエメラルダス、元祖大四畳半大物語、スタンレーの魔女、鉄の墓標、HARD METALシリーズ、 etc...)にも触れていた。
そんなわけで、僕のオタク成分のベースを作り育んでくれた漫画家、と言っても過言ではない。
計器類をびっしりと埋め込んだ特徴的なメカの内部描写。
主人公(または主人公を支える大事な脇役)は、酒好きでガニマタ短足チビメガネなキャラクター。一見ダメ男なようでいて、タフで凄腕(恐ろしく頭の回転が早い)なので最終的に超絶モテる。そんなオハナシによって、僕みたいなブサイク男が溜飲を下げられる。
コスモドラグーンは戦士の銃なんだ。
HUDはパイロットの目であり、技術者のこだわりが結実したものなんだ。
サルマタは洗わずに押し入れへ詰め込んで履き捨てるものなんだ。サルマタケを栽培するんだ。
ごちそうはビフテキなんだ。
「ヤロー」「テメー」から「ドバー」で「ドテポキグシャ」なんだ。

閑話休題。

当作は、「戦場まんがシリーズ」から選りすぐった3話で構成されたOVA作品。
当シリーズ全体を通しで見た印象としては、第2話の画のクオリティが突出している(=予算が集中されている)ように思える。


第1話:成層圏気流
監督は川尻善昭。大好きな『獣兵衛忍風帖』を手掛けてる。
英軍スピットファイアと独軍フォッケウルフのドッグファイト。
渇いたモノローグ。
そして独軍の戦闘機はTa152へ。
ドッグファイトシーンと、ラストの破壊のシーンは、滑らかで美しい。
※原作既読。なつかしい。


第2話:音速雷撃隊
《私は忘れない》
監督は今西隆志。『ガンダム0083』『ボトムズ 赫奕たる異端』『ガンダム THE ORIGIN』も手掛けてる。
メカニックデザインはカトキハジメ❗
ロケット特攻機「桜花」の操縦士、野上少尉のお話。
正に《動く松本零士マンガ》。絵のタッチは見事なまでに松本零士で、アニメでそれを表現してるなんて「クレイジーだ」。
お話はとても切な過ぎる・・・
※原作既読。なつかしい。


第3話:鉄の竜騎兵
脚本・監督は高橋良輔。『太陽の牙ダグラム』『装甲騎兵ボトムズ』『機甲界ガリアン』を手掛けてる。当エピソードのような鉄と土埃がメインの作品に相応しい監督だ。
側車(サイドカー)のお話。
気付け薬の「大酒」。
躍動する側車の表現。
夜戦のシーンで途端に画のクオリティが上がる。
切ない男のロマン。
閃光弾が照らすもの。
※原作既読。なつかしい。
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