ゆうゆうゆうてら

レディ・バードのゆうゆうゆうてらのレビュー・感想・評価

レディ・バード(2017年製作の映画)
5.0
2回目
終始キラキラした理想像しか頭にないレディバードの言動が印象的だった。初体験の速さや相手が童貞かとかどうでもいい事にすごくこだわりを持ってしまうのは「青春を成功させなければならない」って思い込みがめちゃくちゃ強かったからじゃないかなって思った。

今回2年ぶりの鑑賞だったけど、21才になっても私の考えは17歳のレディバードとさほど変わらない。

例えば最近、私は味の濃い肉料理で胃もたれするようになった事を大人になった証だと思って自慢げに言いふらしていたけど、それも自分の中の「大人」像(さっぱりした食べ物を好む女性)に近づくためにしたガキっぽい行動だったなと思った。

映画だったり有名人の言葉を見ると、大抵「思うようにいかず、もがいた経験こそ大切な時間」だと述べられているけれど、私はまだその事に共感しきれなくて、やっぱり最短ルートで満足感を得たいし、嘘ついて見栄を張ってでも他人によく思われたい。でも、この映画から失敗したり現実に突き放される事ではじめて気づく事の多さに気付かされた。人生コスパ悪すぎてクソムカつくな、結局若者は失敗を味わうしかないのか。

この映画を見た事で私は一歩大人に近づいた気がするけど、せっかくの気づきも明日には忘れてしまってるんだろうなーと思う。だけど、彼女みたいに浅はかな考えと失敗を繰り返す事で、私もだんだん大人になれていくのかなと期待している