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レディ・バードのayukaのネタバレレビュー・内容・結末

レディ・バード(2017年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

最近良い映画多すぎではないか、、、
待ちに待ったレディバードをみてきました。説明するよりも見よ、という感じなのですが。

グレタ監督に拍手を。フランシス・ハでグレタの全てに恋をし、それ以来彼女の出ている映画を見てきたけれど、どの役にも何か共通するものがあって、彼女が出演を決める映画のラインナップだけで、彼女のセンスが分かってしまう。
自伝的映画と言われるのが分かるほどに”グレタガーウィグらしい”映画でした。

故郷に対する執着やぼんやりした愛というのは、言葉で表すのは難しい。そこをとても上手に描いていたと思う。終盤、胸がキューっとなった。故郷を離れてから知る地元の温かさや雰囲気は言葉では語ることができないけど確かに感情としてあるもの。それを思い出した。車から見える淡く優しい光の中のサクラメントがたまんないよ。私的一番泣けたのが、シスターが言った、サクラメントが好きなのねって場面でした。
なんというか、最近思うことなんだけど、地元でよく通ってたサークルKが潰れてたりとか、行きつけだったお店が葬儀屋になってたりとか、少しずつ変わっていく故郷の様子に胸が痛んでいた。そうやってかすかにぼんやり痛む心と愛情をまた思い出させてくれたというか。故郷への愛を描いた映画ってそーんなにないよね。やんわりとした感情をリアルに描いていてとても好きでした。

母親と娘の関係や、やりとりもとても忠実に、雰囲気がバッチリに描かれていると思いました。古着屋のシーンとか笑えちゃう。怒って、頑固に意地でも口聞かなくなって、離れた後に泣いちゃうなんて、、、あるあるですよ(知らんけど)具体的にこういったことがあるかは別として、こういう関係性、母と娘には付き物だと娘の私は思うんですよね。

グレタ監督、雰囲気描くのが本当に上手で、さっきパンフレット読んでたんですけど、高校最後の一年を描いたのはなぜ?というのに、”「終わり」が近づいている世界には独特の鮮やかさがあり、「終わり」直前の感情が存在する。気づいたことのなかった美しさがあり、それに気づく頃には終わる”と。
最近大学生活を終えて、同じようなことを思ってた私はこの文章をみて唸りました。儚さの中の美しさ。だけど儚くて悲しくて仕方ない。だけどそれが美しい。だけど、、、の繰り返し。

最近考え煮詰まってたことを描いてくれていたので個人評価がぶち上がりでした。
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