筋肉ナポリタン

レディ・バードの筋肉ナポリタンのレビュー・感想・評価

レディ・バード(2017年製作の映画)
4.0
2018年のこじらせ系ど田舎女子、上京編。主人公の年代的に「スウィート17モンスター 」と近い。けど、自分で「レディーバード」と名乗り、友達だけではなく両親や学校の先生にまで、自分のことを「レディーバード」と呼ぶことを強制する、そのイタさは格上。冒頭のドライブシーンが衝撃的。何回も巻き戻して観た。大好き。

急に演劇を始めたり、親友を切ってパリピの友達と仲良くなったり、ルックだけで人を好きになったり、うだつが上がらない理由を環境のせいにしてたり、人の気持ちを考えない言動が多かったり、若気の至りがてんこ盛り。成長はしたけど、大学行っても色々苦労するんだろうなあ。パパが言ってた「どこでもハッピー」を理解するには時間がかかりそう。

親友の体格の良い女の子がずっとかわいい。演劇の先生2人のキャラも良い。自分の価値観を子供に押し付ける、子離れできないママの成長譚でもあった。

カメラワークが少なくて、人物の動作の奥行きがほとんどない。その撮影スタイルのせいか、1回目では前半は退屈に感じたけど、後半からぐっと面白くなって、2回目は最初からライドできるようになった。高校3年の1年間を断片的に撮ってることもあって、わかりやすい起承転結的な流れではないことは確か。