レディバードという映画を観た。
この映画の主人公は、レディバードを自称するクリスティンという女の子だ。
そして本作では、都会の大学に入学することを夢見るクリスティンが高校最後の一年間で悩んだり恋をしたりする姿が描かれている。
この映画を観て僕は、かつて自分も経験したような出来事が描かれていると感じた。
進路に頭を抱えたり、人を盲目的に愛したり、初めてセックスしたり、下らないことを気にして友達を裏切ったり、他にもあるがとにかく既視感のあることばかりだった。
このどれもが通り過ぎてしまえば、なんであんなことが大きな悩みになっていたんだろうと思えてしまうようなことだ。
けれど、10代の頃そんなことは知る由もなかった。
下手したら周りの大人たちが、そんなふうに言葉をかけてくれたとしても受け入れられなくて激怒したかもしれない。
遠近法は見えないところにも存在する。
今目の前にある大きな問題を乗り越えて歩み続ければ、ある時振り返って見て驚くはずだ。
こんな小さな出来事だったんだ!ってきっとそう思う。
色々なことが人の目を曇らせるけど、今自分が持っているモノや親しくしている人々がどれだけ大切か忘れなければ良い人生が過ごせると僕は思う。
持論だが、映画は人を想い、人を知るツールだ。
映画は、ただ生きているだけでは知れなかった筈の景色や感情や背景を見せてくれる。
勿論、その全てが的確に自分の人生に当てはまるかと言えば疑問だけれど
自分以外の人間の言動や考えを想像するきっかけにはなる。
レディバードで言えば、自分が10代の頃、親はこんなふうに想ってくれていたんだなと考えることができる。
人について考えさせられる素敵な作品だった。
最後に、本作でカイルという役柄を演じたティモシーシャラメがめちゃくちゃ格好良くて驚いた。
これは話題になるよねw