のらいぬ

夏の夜の夢ののらいぬのレビュー・感想・評価

夏の夜の夢(2014年製作の映画)
4.3
開演でパックが眠りについてから、
終演でパックの口上で締まるまで、

終始、魅入ってしまうほど、完璧なジュリー・テイモアの魅惑的な演出。

自分自身が、夢を見ているような、心地の良い時間を過ごせました。

原作は、シェイクスピアの「夏の夜の夢」
"A Midsummer Night's Dream"

人間の男女の恋を巡る争い。
妖精の王と妃の養子を巡る争い。
いたずら好きな妖精パックの活躍によって、円満な結末を迎える、
悲劇的に始まり、喜劇的に終わる、御都合主義的なお話です。

妖精パックを演じたキャサリン・ハンター。
一挙手一投足に至るまで、
パックが憑依したかのような怪演は、鳥肌ものです。

そんなパックの最後の口上より、

「影に過ぎない私ども、
失礼あらば絵空事だとご容赦を。

うたた寝の夢と同じ、すぐに消える幻。

この浮かれ騒ぎを束の間の夢だと、
思っていただければ幸い。

次はお気に召すよう努めます。

おやすみなさい。

どちら様も拍手を頂戴できるのならば、
心からお礼を申し上げます」

拍手喝采の作品でした。

"hot midsummer night"
お気に召すままに。
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